$60
オリジナルタイトル:Tarjuma-yi Manẓūm-i Waṣiyyat-i Imām ʿAlī bi-Imām Ḥusayn
本書は、イマーム・アリーによるイマーム・フサインへの遺訓を、ヒジュラ暦6世紀初頭に詩形でペルシア語へ翻訳した最古の現存作品である。
【概要】
本書は、イマーム・アリーが息子イマーム・フサインに遺した倫理的・宗教的遺訓を、詩形式でペルシア語に翻訳した作品である。作者のサイイド・ハサン・ガズナヴィー(通称アシュラフ)は、後期ガズナ朝期に活躍した詩人であり、預言者一族の出自を持つことを自らの詩作の中で誇りとしていた人物である。
本作は、原文のアラビア語を直訳するのではなく、意味と精神を汲み取った自由な韻文翻訳として構成されており、高度な詩的技巧と豊かな表現力が示されている。作品はガズナ朝のスルターン、マスウード・ブン・イブラーヒームに献呈され、その序文には強いシーア派的思想と信仰的色彩が認められる。
本作品は作者の詩集には収録されておらず、複数の写本をもとに近年校訂・復元されたものである。モンゴル時代以前のペルシア語シーア派文献および韻文倫理文学の成立を考える上で、きわめて重要な史料である。
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