$60
オリジナルタイトル:Tārīkh-i Shāh Ṣafī
本書は、サファヴィー朝第6代君主シャー・サフィー1世の治世を記録した、簡潔ながら史料価値の高いペルシア語歴史書である。
【概要】
本書は、サファヴィー朝第6代君主シャー・サフィー1世の治世を記録した、ヒジュラ暦11世紀の重要なペルシア語歴史書である。著者は、シャー・アッバース1世およびシャー・サフィー1世の時代に活動した歴史家・詩人、Abu al-Mafakhir Husayni Tafreshi である。
本書は、シャー・サフィーの即位年である1038年から治世末の1052年までを対象とし、政治・軍事・行政を中心に当時のイランの情勢を簡潔かつ的確に記録している。記述は比較的簡略であるが、王権運営や軍事政策の実態を知るための史料的価値は高い。
また、本書は散文と韻文を併用した文体を特徴とし、ヒジュラ暦11世紀ペルシア史書の文体的傾向をよく示している。政治史のみならず、社会的状況や文化的背景に関する断片的な情報も含まれており、文学史・社会史の資料としても注目される。
なお、本書は、著者の兄 Muhammad Husayn Husayni Tafreshi による未完の歴史書Mabadi-yi Tarikh-i Zaman-i Nawwab Rizwan-Makan (Shah Safi) と内容的に関連しており、同書は1038年から1041年までの出来事を記録した、初期治世の重要な補助史料となっている。
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