[006] Nuzhat al-Zāhid

【文献情報】

• 日本語タイトル：『ヌズハト・アル＝ザーヒド――イマーム由来の祈祷文と6世紀のペルシア語注解』
• ペルシア語表記：نزهةالزاهد: (ادعیه مأثور از امامان معصوم علیهم السلام با توضیحات فارسی سده ششم)
• ローマ字表記：Nuzhat al-Zāhid: Adʿiya-yi maʾthūr az imāmān-i maʿṣūm (ʿalayhim al-salām) bā tawḍīḥāt-i fārsi-yi sada-yi shishum
• 著者：匿名（ヒジュラ暦6世紀／12世紀）
• 編集者：Rasūl Jaʿfariyān
• 言語：ペルシア語・アラビア語
• ISBN：964-5568-39-0
• 出版年：1997年（イラン暦1376年）
• ページ数：363頁
• フォーマット：PDF
• 分類：イスラーム学・宗教学
• 叢書コード(Miras-e Maktoob)： 006

【概要】

『ヌズハト・アル＝ザーヒド』は、現存する最古級のシーア派祈祷書のひとつであり、Shaykh Ṭūsīの『Miṣbāḥ al-mutahajjid』やʿAlī al-Tamīmīの『Dhakhīrat al-ākhira』などの著作と同時代にあたる。本書の価値は、イマーム由来の祈祷文を後世に伝えている点、当時の流麗なペルシア語による解説、体系的な編纂、簡潔さにある。さらに、 Ṭūsī 以外の複数の古い資料にも基づき、詳細や新しい内容を加えている。そのため、本書は初期の祈祷文集と後続伝統（例えば Ibn Ṭāwūs の著作など）をつなぐ架け橋としての役割を果たしている。洗練された中世ペルシア語で書かれており、その時代の精神的・文学的スタイルを示す代表的作品となっている。