Jame al-Tavarikh: Tarikh-e Salghariyan-e Fars

• ペルシア語表記: جامع التواریخ: تاریخ سلغریان فارس
• 翻字: Jāmiʿ al-Tavārīkh: Tārīkh-i Salghariyān-i Fārs
• 日本語タイトル: 『集史 ― ファールスのサルグル朝史』
• 著者: Rashīd al-Dīn Faḍl Allāh Hamadānī（没年 718年 A.H.）
• 校訂者: Muḥammad Rūshan
• 言語: ペルシア語
• ISBN: 978-600-203-004-7
• 出版年: 2010年
• ページ数: 143頁
• フォーマット: PDF
• 分類: 歴史・地理
• 叢書コード（Miras Maktoob）: 204

【概要】

ラシード゠アッディーン・ファズルッラー・ハマダーニーは、イルハン朝期における卓越した歴史家・医師・政治家であり、ガーザーン・ハーン、オルジェイトゥ、およびアブー・サイード治世初期に宰相として仕えた人物である。彼は医術の知識によって宮廷に入り、政治的手腕と学識によって高位に昇った。

彼の代表作『集史』は、個人の単独著作ではなく、彼の監督のもとで複数の学者と翻訳者によって編纂された世界史である。最初はガーザーン・ハーンの命によりモンゴル史として構想されたが、王の死後、オルジェイトゥの治世に完成し、その後、普遍史として拡張された。本事業は約40年に及ぶ長期的な編纂作業の成果である。

本巻は、その中でもファールス地方を支配したサルグル朝の歴史を扱う部分を収録しており、信頼性の高い写本に基づいて初めて校訂・刊行されたものである。中世イランにおける地方政権史の研究にとって、重要な基礎史料となる。